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2008/10/27

Dropbox を使う際の注意

Dropbox を使う際の注意

"Dropbox" とは、早い話が、 OS を問わずに使えるインターネットディスク(ネットワークストレージ)である。

なお、本稿では、操作にあたり MacOS X 10.5 を利用する環境を想定している。

Dropbox 専用クライアント(後述)のバージョンは 0.6.402

Dropbox - Home -

Dropbox は専用のアプリケーションを使ってインターネット上に蓄えたファイルらと、ローカルディスクの間で、内容の同期を実行する。

Web サービスの形を取っていることで、ブラウザ上でフォルダの作成・アップロード済みファイルの削除といった作業を行うことも出来る——そして(専用アプリケーションが稼働しているなら)ユーザの使っているマシンにも即座に変更が伝達・反映される。その逆も又、真。

しかも、各ファイルがアップロードされると、以降、加えられてきた改変状態の履歴を保持してくれる。バックアップする場としても理想的だ。

要約すると、唯のコピーではなく「好きな時」に「好きなの過去の状態」(バージョン)へ遡れるという強力無比の機能も併せ持つ——そう。例え、もうローカルディスクに残っていないとしても、最後にアップロードした「バージョン」を取り出すことが出来るのだ。

以後「 Dropbox ディレクトリ」と述べた場合、インストール時に決定された "Dropbox" という名前のフォルダを指す。これは(ユーザがインストーラの作業工程で変更を施していない限り)ホームフォルダの直下にある。

また、起動するとメニューバー内アイコンとして常駐する専用アプリケーションを、便宜上「 Dropbox クライアント」という名前で呼ぶ。

基礎知識

クローズドβ版の時点から、主要な IT ニュースサイトでちょくちょく取り上げられているので、詳しくは其方を当たられたい(本ページ末尾にリンク移動)

無料アカウント使用時の制限について

以下、All-in-One INTERNET magazine 2.0「Web担当者Forum Dropbox徹底解剖 - 一度使ったら手放せなくなる! オンラインストレージサービスの本命」より抜粋の上、引用。

ただし、Dropboxサーバにクライアントソフトからのアクセスが90日間途絶えるなどの形でアカウントが非アクティブな状態になると、サーバ上のファイルが削除されてしまうので注意が必要だ(有償アカウントは削除されない)

運営者側からのサービス使用に関わる文言は、ブラウザを使ってログインすると、ページ下底部に "Policies" というへのリンクが表示されている。

ジャンプ先のページ内・ Terminationで確認可

ファイル個々の履歴参照・過去のバージョンへの遡行

  1. Finder 上で、任意のファイルを選択状態にする
  2. 右クリックし、コンテクストメニューを表示

    クライアントインストールにより Dropbox という項目が追加されている

  3. 更に下位の項目・ "Versions" を選択

    自動的に Safari (初期設定のウェブブラウザ)を起動

  4. 当該ファイルの改訂履歴表が表示される

    Info 列にある "ver." に続く数字が大きいほど、新しくアップロードされたことを示す。 その中で最新の状態を持っているのが "latest"

  5. 適当な過去のバージョンに目星を付け、右端・無名の列にある "Restore" をクリック
  6. "Restore" ボタンと、ファイルの内容を現在のバージョンから変更して良いか確認する文言が現れる

    "Restore" ボタンをクリック

  7. 「最新」のバージョンが追加される

    無論、実際は選んだ過去のバージョンの内容

単純に過去へ全てを戻すという訳ではない。

何故か? それは、「時と共に蓄積され続けるファイル改訂履歴」の一部を、記録の保管者が自損する行為に等しいからだ——今、要らないと判断した箇所も、何かの事情で(ユーザが)後々必要とするかも知れない。完全に各バージョンが維持されていれば、いつなりと自由に取り出せる。

「名目上は最新バージョンとして、ユーザが選んだ過去のバージョンの複製を追加する」とでも考えれば良いだろう……何か差し障りがあろうか? その為に必要なディスクの容量・ややこしいバージョン管理は、 Dropbox が負ってくれる。

(注)蛇足だが、フォルダは Finder でコンテクストメニューを呼び出してもバージョンを確認する項目が表示されない。

アップロードした最も新しいバージョンを取得する

何らかの理由があり、 Dropbox クライアントを稼働させられない状況があったとしよう。

この場合、 Dropbox のサイトへログインし、目的のファイルをダウンロード……という手段を取ることも出来る。

  1. インターネット上の Dropbox サイトへログイン
  2. アカウントのホーム画面に切り替わったら、フォルダ(の形状をしたアイコンのリンク)を辿り、適当なフォルダを選択
  3. 行の右端にある▼をクリック。コンテクストメニューが現れる
  4. "Download .ZIP" を選択
  5. ZIP 形式で書庫化・圧縮したフォルダと、その中身がローカルディスクに保存される

因みにファイルの場合は、 "Download file" で、ファイル単体を取得するに留まる。書庫化・圧縮はされない

実際に使用する上での注意

シンボリックリンクの扱い

Dropbox クライアントは、ディレクトリ内にシンボリックリンクがあると、参照しているファイル本体を探し出してアップロードする。シンボリックリンクがディレクトリを指している場合は、その中身も全て転送対象となる。

今のところ、 Dropbox クライアントは、この動作を制御出来るようなインタフェイスを備えていないので、リンクのまま送りたいという欲求があっても、選択の余地はない。

リンクの参照先を転送する挙動の長短

cp や rsync といったコマンドでファイルの複製を行う際は、リンクが指しているパスを追跡してコピーに含むか否か、いちいち指示をせねばならないのが常。

この慣例に背く Dropbox の動作は、一見したところ、ユーザが面倒に思う箇所を暗黙のうちに補う、実用的な動作である。

しかし、幾重にも重なる階層構造を持ったディレクトリ内で、「複数の場所」から「同じファイル」に向かってのリンクを作成している時は、注意が必要となる——改めて確認するが、リンクは全て本来のファイルとして置き換えられて転送される。

即ち、「ファイルサイズ * リンクの個数」ぶん、 Dropbox のディスクスペースを余計に消費してしまう。数百 MB に達すファイルを、ネットワーク上へ複数アップロードする事態ともなれば、転送終了までの時間も見合った分だけ無駄に費やす羽目になる。

また、媒体を複数にすることで、有用なファイルが消失する憂き目の可能性を下げ、危険を分散するのが、バックアップを定期的に行う目的であろう。然るに、一つの保存先にふたつ以上の「内容が同一のファイル」をわざわざ取り置いておく理由はない。

ハードリンクの扱い

Dropbox ディレクトリ内にある(ファイルの)ハードリンクは、「変更が加えられるよりも先に」 Dropbox クライアントが起動していた場合、一旦終了させて、もう一度アプリケーションを起動し直さないと、アップロードが実行されないらしい。

転送されないファイル

シンボリックリンクをも把捉してくれる Dropbox クライアントだが、次に挙げるファイルは無視する模様。

  • .DS_Store

    Finder でフォルダ内部を閲覧する際、外観等に関わる諸々の情報を保持(不可視ファイル)

  • Icon

    フォルダ等に対して賦与した「カスタムアイコン」の実体となるファイル。 Dropbox 自身のカスタムアイコンも、やはりインターネット上ストレージには存在していない

アップロード時に、ファイルが改変される

MacOS が独自にファイルへ賦与する情報は削ぎ落とされる傾向にある。要するに、システム(此処では、狭義に MacOS X )固有の特殊な機能に纏わるデータは、一切転送されない。

もし、古いアプリケーションを使っていて、保存するデータ形式がリソースフォークありきという拵えだと、転送した後のファイルは使い物にならないという事態になる。

  • ラベル

    アップロードの時点で消去される

  • リソースフォーク

    アップロードの時点で消去される

  • ファイルタイプ

    アップロードの時点で消去される

  • クリエータ

    アップロードの時点で消去される

  • エイリアス

    ".DS_Store" とは異なり、転送はされる。しかしリソースフォークが消されてしまうので、参照機能を失っている

「複数の実機にインストールされた」、「異種プラットフォーム」の間で、自由に "Dropbox" フォルダを同期したいというのが、要求の主眼なのだ。特定の OS でしか利用されない——屡々塵扱いされる——代物を不要と見做すのは、寧ろ当たり前か。

メモリ使用量について

Dropboxクライアントは、送信するファイルに関するデータを自身で管理・保持する。大容量のファイルを多数同期した場合、クライアントを手動で終了させるまで、メモリに inactive 領域(既に使用されていないにも拘わらず、他のアプリケーションが再利用出来ない)を大量に残留させ続けることになる

参考リンク

@IT HDD以上に便利なオンラインストレージ "Dropbox"

ITmedia Biz.ID PCで仕事を速くする:第20回 Dropboxですべては解決してしまった

All-in-One INTERNET magazine 2.0 Web担当者Forum Dropbox徹底解剖 - 一度使ったら手放せなくなる! オンラインストレージサービスの本命

わかばマークのMacの備忘録: Dropbox ……Mac ユーザ向け説明あり、分かり易い